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業務用3Dプリンター メディア厳選おすすめメーカー3選

高性能業務用3Dプリンターを選ぶポイントとおすすめ業務用3Dプリンター紹介

2023/08/31

画像出典先:科学研究分野のアプリケーション | BMF Japan

FDM方式の特許が切れたことをきっかけに、3Dプリンターの技術は急速に進歩しました。その結果、一定の品質を持つ3Dプリンターが安価で入手できるように。しかしながら、安価な3Dプリンターと高価な業務用プリンターの間には、精度や機能の面で違いが出ています。業務用に使うには心許ない点も多々あります。

業務用の3Dプリンターを選ぶ際には、使用目的や材料、精度などのスペックを満たしていることはもちろん、メンテナンスやサポート体制などの確認することも重要なポイントです。

3Dプリンターの性能の違いは?価格の違いと性能の違い

価格帯による性能の違い

低価格帯の3Dプリンターと、30万以上する価格帯の3Dプリンターを比較し、性能面の比較をしていきましょう。

造形サイズと精度

  高価格帯:寸法精度がよく、積層ピッチも小さい場合が多い傾向にあります。製品によっては、印刷エリアが広く大きいサイズの造形も可能です。

 低価格帯:寸法精度は悪く、造形可能なサイズも小さいことが多いです。

印刷ミスの少なさ

 高価格帯:ノズルの制御や温度管理をソフトウェアで適切に管理している場合が多く、印刷ミスが発生しづらい

 低価格帯:ノズル制御や温度管理のミスによる失敗、部品などのメンテナンスや調整が必要になります。

対応する材料の差

 高価格帯:クリアレジンやシリコーン製ゴム素材などの多様な材料で造形できます。

 製品によっては混合することもできる。

 低価格帯:造形方式のほとんどがFDM方式か光造形方式のため、通常のフィラメントやレジンのみ使用可能です。ですが、広く普及しているため、カラバリは豊富にあります。

操作性

 高価格帯:配慮されたUIや自動調整機能など、ユーザービリティが高い

 低価格帯:最低限の機能のみ用意され、使いこなすために細かな調整を自分でする必要があります。

造形方式の違い

3Dプリンターは、多様な造形方式がありますが、低価格帯の場合、そのほとんどは光造形方式か熱溶解積層(FDM)方式です。材料となるフィラメントやレジンは容易に手に入るため、入門編としては扱いやすい特徴があります。

光造形(DLP)方式

光造形方式は、紫外線で硬化する液体のレジンを材料として使用しており、レーザーやプロジェクターによって光を当てて造形します。この方式では、造形物の表面は滑らかにできる一方で、造形後に残ったレジンを洗浄する必要があります。

更に、材料のレジンが太陽光に弱いため、造形物の取り扱いにも注意が必要です。デザインが重視される製品や試作品の製造に活用されています。

熱溶解積層(FDM)方式

加熱して溶かしたフィラメントを積層して造形する方法です。積層痕が他の造形方式に比べて残りやすいため、外観が重要でない試作品向けです。3Dプリンターとしては一般的な造形方式で、材料管理が簡単で、多様なデザインの材料を使用できます。

粉末焼結方式

粉末焼結方式、またはSLSとも呼ばれる方法は、粉末状の材料に高出力のレーザー光を照射して焼結させる方法です。主にナイロンなどの樹脂系素材から、銅、青銅、チタン、ニッケルなどの金属系素材まで幅広い素材を選んで使用できるため、造形の可能性が広がります。

SLSの特許は2014年に期限を迎えました。以前に比べて価格は下がってきていますが、まだ一般の個人が手軽に購入するには高価です。しかしながら、FDMのように特許期限後に価格が大幅に下がった例もあり、低価格なSLSプリンターを期待する声も少なくありません。

インクジェット方式

インクジェット方式は、液体材料を噴射して造形する方法で、対応する材料幅が広く、高い精度が得られるが、造形時間が長くなることや後処理が必要な場合があります。カラフルな製品や高精度試作品に適しています。

バインダージェット方式

バインダージェット方式は、粉末材料に結合剤を噴射して造形する方法で、短時間で生産できるが、造形精度や強度に課題があります。砂や石膏など広範な材料に適用可能で、生産性を重視する場合に適しています。

高性能業務用3Dプリンターを選ぶポイント

高性能な業務用3Dプリンターは、それぞれがある目的・用途を想定した開発がされています。以下のポイントを理解し、導入に役立ててください。

3Dプリンターの用途と造形方式で考える

3Dプリンターでサンプルを試作するとしても、製品開発におけるどのレベルを要求しているのかで、選ぶべきプリンターは変わります。

構造確認用の試作にプリンターを使う場合、表面の仕上がりが荒い反面、材料の取り扱いが簡単で、安価に導入可能な熱溶解積層方式を用いたプリンターがおすすめです。

複雑な形状をしたサンプルを試作する場合は、熱による変形や表面の仕上がりがきれいな、光造形方式やインクジェット方式を採用したプリンターが適しているでしょう。

精度を決めるのは積層ピッチだけではない

高性能な業務用3Dプリンターは、精細な構造を印刷するため、造形の精度が求められています。3Dプリンターの精度として、「積層ピッチ」がよくあげられますが、積層ピッチは一つの指標でしかありません。

機械的な精度を求めるのか、表面の滑らかさを求めるのか、用途に応じて重視する精度を決めましょう。一般的には、以下の観点で精度は考えられています。

・寸法精度:設計した3Dデータの寸法と実際に造形した寸法の差です。

・表面精度:バリや積層痕が目立たないかどうかの指標。

・積層ピッチ:細かいほど積層痕が目立ちにくく、精細な造形が可能ですが、X-Y方向の精度も同時に求められます。

造形サイズで選ぶ

造形するサイズによっても最適なプリンターの選択は変わります。大きくなればなるほど、材料の温度差による歪みや反りが大きくなります。さらに、材料費が高額になる可能性も高いでしょう。

大は小を兼ねるのではなく、適切なサイズで造形することが大事です。

カタログスペック以外もみよう

これらの点は、カタログ上のスペックで確認できる範囲ですが、高性能な業務用3Dプリンターの導入には、サポート材の取りやすさ、材料の種類、造形速度、導入後のメンテナンス・サポート体制など、別の観点も重要視しましょう。

無料のサンプル依頼や実機の貸出などで確認ができます。カタログ外の事柄も注意して見ておくのがよいでしょう。

おすすめ高性能業務用3Dプリンターを紹介

マイクロオーダーの部品製作:BMF Japan株式会社

BMF社の誇る3D造形技術は世界トップクラスの評価と期待を集めています。超高精度3Dプリンター「microArch®」シリーズを販売しており、BMF独自のマイクロナノ光造形方式PμSLを使用しています。これらは、照射レンズの精密な制御によって、数マイクロ~数百ナノメートルサイズの部品が製造可能です。

BMF Japan株式会社について詳しくみる

プロトタイプの高速造形:APPLE TREE株式会社

APPLE TREE株式会社は、FLASH FORGEの日本マーケティングを担当しています。

FLASH FORGEの誇る3Dプリンター「Guider3 Plus」の特徴は、350x350x600mmまで可能な造形サイズと、250mm /sを誇る造形速度です。

プロトタイプの印刷に必要な時間を最大限削減した本機種は、ラピッド・プロトタイピングに適している製品です。

APPLE TREE株式会社について詳しくみる

3Dプリンターの産業利用:株式会社日本HP

HPが展開する3Dプリンター「HP Multi Jet Fusion テクノロジー」は、粉末焼結式とは異なり、粉末に熱を加え、粉末の樹脂を融合するHP社独自の造形技術を搭載した、産業用の3Dプリンターです。

その独自技術を用いた造形プロセスを高速で繰り返すことで、最終部品として優れた強度、靭性、耐衝撃性を兼ね備えた造形が可能としています。すでに自動車業界では、機能部品の一部で使われるようになっています。

株式会社日本HPについて詳しくみる


低価格な個人向け3Dプリンターとは異なり、業務用プリンターには多様な造形方式があり、それぞれの用途に適した選択が必要です。試作品か最終部品か、求める精度や造形サイズを考慮して選びましょう。また、スペックだけでなく、充実したメンテナンスとサポート、サポート材の利便性も確認して導入することが大切です。

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