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業務用3Dプリンターで使用される主な材料と選び方!樹脂の特徴について

2023/10/31

業務用3Dプリンターの材料選びは、造形物の品質や用途に直結する重要なステップです。こちらでは、業務用3Dプリンターで一般的に使用される材料と中でも樹脂材料に焦点を当て、それぞれの特徴と選び方について詳しく説明します。

3Dプリンターの技術は進化し、多種多様な材料が利用可能となっていますが、適切な樹脂を選ぶことは、プロジェクトの成功に欠かせない要素です。それぞれの材料の特徴や用途を理解することで、最適な材料選びが可能となります。

業務用3Dプリンターで使用される主な材料

業務用3Dプリンターで使われる主要な材料には、様々な種類があります。それぞれの特徴や用途について解説します。

ABSライク樹脂

エポキシ系の紫外線硬化樹脂で、光造形法に適しています。この樹脂は、淡黄色半透明であり、ABSに似た外観を持つため、デザインモックや注型マスター、組付け確認などに使われます。

PP(ポリプロピレン)ライク

エポキシ系の紫外線硬化樹脂です。衝撃性に優れるため、組付け確認やPP製品の検証、スナップフィットの検証に適しています。スナップフィットは材料の弾性を利用した接合法であり、PPライクの性質がこの方法に有効です。

ゴムライク

ゴムのように柔軟で、ゴム製品の試作品作りに適している樹脂です。

ナイロン(PA・ポリアミド)

強度や耐熱性、柔軟性に優れており、検証やスナップフィットの検証にも利用できます。

石膏パウダー

模型やフィギュアの原型に使われることが多いです。フルカラーで色付けができますが、強度が低いため、力が加わるものには不向きです。

金属材料

金属材料として、シルバーやチタンが挙げられます。シルバーの表面には光沢があり、チタンは金属アレルギーを引き起こしにくいため、指輪などのアクセサリーによく用いられます。さらに、軽くて耐食性に優れているため、機械部品に利用されることも多いです。

業務用3Dプリンターで使用される樹脂について

業務用3Dプリンターで造形する際は、対象の形や用途、特性に合わせて適切な材料を選ぶ必要があります。主に使用されるのはABS樹脂やPLA樹脂ですが、一部のプリンターではPP、ナイロン、石膏なども使用できます。

ここでは、業務用3Dプリンターで使われる樹脂について更に詳細に解説します。

ABS樹脂

一般的に「プラスチック」として知られ、耐衝撃性や耐熱性、そして耐薬品性に優れている点が特徴です。また、造形後の加工、たとえば塗装や研磨が行いやすいという特徴があり、日用品や雑貨の造形に適しているため、多くの分野で活用されています。

直射日光や雨風には弱く、野外使用には向きません。太陽光の下や湿気の多い場所での長時間の使用で強度が低下したり、反り返ったりするおそれがあります。大きなサイズの造形物の場合、熱の影響で変形するリスクも考えられます。

PLA樹脂

ジャガイモやトウモロコシから取り出されるデンプンを主成分とする、植物由来の樹脂です。このため、PLAを使用しても特有の樹脂臭が発生しません。

また、長らく業界の主流だった石油系のABS樹脂と比べて、燃やしてもダイオキシンなどの有害物質が発生しないため、地球にやさしい材料として植物性のPLA樹脂の使用が増えてきています。

さらに、PLAはABSよりも低温で溶ける特性があり、冷やしても変形や歪みがありません。

その反面、熱に弱く耐久性には劣ります。また、硬くて弾力の少ない性質から、加工が難しく、塗装も難しい面があります。それでも、粘り強いため大型の造形物には非常に適しています。

ASA樹脂

ABS樹脂のブタジエンをアクリレートに代替したものです。ABS樹脂とは似た特性を持ちつつ、ASAは屋外での劣化が少ないという大きな利点があります。これは、ASA樹脂にABSには見られないUV耐性や高い屋外耐候性、耐薬品性、そして帯電防止の特性が備わっているためです。

例えば、自動車の外装部品や屋外設備、建材、家電製品の外装部の機能テスト・耐久テストといった検証用に使用されることが多いです。

この樹脂の特徴として、機械的な強度が高く、非常に耐久性がある点が挙げられます。さらに、部品や表面も綺麗に仕上がり、耐候性を持つ10色が選択できます。また、ABSと比較して、同等の品質をよりコストを抑えて制作できる点も、多くの人々にとって魅力的でしょう。ただし、耐熱性や摩擦力にはやや劣る点は要注意です。

ナイロン樹脂

耐熱性や柔軟性に優れる素材です。一見、ざらっとした表面を持っているものの、強度が高く、実物試験にも適しています。耐熱温度は約100度で、サポート材を必要とせず、一体型での出力も可能です。

このような特性から、造形時間の短縮や3Dプリントのコスト削減が期待できます。そのため、試作品や最終製品の製造にも頻繁に使用されています。

具体的なメリットとしては、耐衝撃性、耐熱性、耐薬品性が挙げられます。一方、熱溶解積層方式(FDM方式)での造形は難しく、対応機種は限られています。

PP樹脂

耐熱容器など多岐にわたる製品に使用されています。安価に製造できるため、大量生産品や家電製品、日用品など幅広く利用されています。その特徴として、耐熱性や耐衝撃性、耐薬品性が挙げられます。
さらに、PP樹脂は他の素材よりも非常に軽いため、製品全体の重量を軽減できます。

一方で耐候性が低いため、直射日光にさらされると劣化しやすく、低温では脆くなってしまうおそれがあります。また、燃焼時には石油のような臭いがする、接着や印刷が難しいといった特性も持っています。

業務用3Dプリンターの材料の選び方

業務用3Dプリンターを導入する際、選ぶ材料は非常に重要です。ここでは、材料の選び方を解説します。

目的

何を造形するのか、そして造形目的によって、素材の選び方が異なります。例えば、形や大きさを確認するための試作品であれば、素材に特にこだわる必要はないかもしれません。しかし、実際の製品として使う場合、強度や仕上がりが求められます。

造形物の大きさ

造形物の大きさによって、材料が変わってきます。大きい造形物では、反りやゆがみが生じやすく、耐久性のある素材が必要です。

一方、フィギュアやミニチュアなどの細かい造形物は、異なる素材が適しています。このように、造形物のサイズや必要な強度を考慮して、業務用3Dプリンターの素材を選びましょう。

精度

仕上がりの精度も考慮点となります。素材によって、仕上がりの質や外見が大きく変わるからです。高精細な造形物を目指すのか、滑らかな見た目を望むのか、またはクリアな仕上がりが必要なのか、その目的に応じて素材を選ぶ必要があります。


業務用3Dプリンターで使用される主な材料と、樹脂の種類や特徴について解説しました。代表的な材料であるABSライク樹脂は、光造形法に適しており、外観がABSに似ているため、デザインモックや注型マスター、組付け確認に使用されます。
また、PP(ポリプロピレン)ライクは、衝撃性に優れており、組付け確認やPP製品の検証、スナップフィットの検証に適しています。

樹脂にもさまざまな種類があり、PLA樹脂はABS樹脂と比較して、は低温での溶解が少なく、変形が少ない特性がありますが、高温には弱く、耐久性が低いです。また、硬くて弾力性が少なく、加工と塗装が難しいことがあります。選ぶ際は、造形物のサイズや目的に応じて適した材料を選ぶことが重要です。

業務用3Dプリンターは、材料も豊富な選択肢な上、プリンター自体の種類も豊富なことから、最適なものを選びだすのが難しい場合もあります。業務用3Dプリンター選びでお困りでしたら、当メディアが厳選したおすすめメーカーも参考に、検討することを推奨します。

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