キーエンスが誇る高精細3Dプリンタ アジリスタの魅力とは
2023/08/31
3Dプリンターは、個人使用の域を超え、業務用での使用も求められるようになりました。業務用3Dプリンターを検討する時には、何を重要視するべきでしょうか?多くの場合、造形精度と速度、造形方式によって選択を分けることができます。
機能や精度で差別化が難しいため、どの製品も似てきてしまいます。高精度を実現しつつも、潜在的なニーズを理解した設計で人気となっているのがキーエンスの3Dプリンター「アジリスタ」です。造形中の精度だけでなく、造形後の管理のしやすさ、メンテナンスサポートも充実しています。
付加価値の高い商品を作り続けるキーエンス
株式会社キーエンスが誇る3Dプリンター「アジリスタ」の機能・魅力を説明する前に、株式会社キーエンスについての紹介です。
キーエンスとは
株式会社キーエンスは、1974年に創設され、「付加価値の創造」を企業理念に掲げている会社です。事業内容は、ファクトリー・オートメーション(FA)に関するものであり、センサや測定器、画像処理機器の製造・販売などです。
半導体や電子機器だけでなく、化学・食品といったジャンルの業界まで採用され、全世界50か国240拠点が存在しています。
また、キーエンスが生み出す新製品の7割が世界初、業界初となる商品で、ユーザーの潜在ニーズを徹底的に追及した結果が反映されたものだと考えます。
キーエンスの業務用3Dプリンターの特徴
キーエンスは業務用の3Dプリンターも開発・販売しています。その特徴には付加価値を求めたキーエンスの開発姿勢が見受けられます。
高精度造形
キーエンスの3Dプリンターは、インクジェット方式を採用しています。インクジェット方式は、材料を造形中に加熱する必要がないため、温度変化による反りがなくなると共に、キーエンス独自のノズル構造が高精度での造形を実現します。
積層ピッチも15μmと非常に高い精度の設計が可能です。
靱性
キーエンスの3Dプリンターは、材料として透明樹脂とゴムを切り替えて使用できます。透明樹脂の靭性は高く、ネジ締めをしても割れないほどです。これは、アクリルに少量のウレタンを混ぜ込むことで実現されています。
また、透明樹脂であるため、内部構造を確認しやすくなり、構造の理解や改善に効果が期待できます。
カートリッジを切り替えれば、シリコーンゴムを使用できます。従来であれば簡易型が必要ですが、キーエンスの3Dプリンターであれば、サンプル評価用として容易に造形が可能です。
水溶性サポート材
キーエンスの3Dプリンターは、世界で初めて水溶性のサポート材を採用し、容易に除去が可能になりました。サポート材とは、3Dプリンターで造形する際の足場となる存在で、これが無ければ立体的な構造を作ることができません。反面、造形後のサポート材は不要であるため、除去が必要です。手間のかかる除去作業を水にいれておくだけで、取りこぼしなく完了できます。
また、サポート材の特性から、造形物には吸水性の低い樹脂を使っているため、水につけてもほぼ変形しません。
キーエンスなら導入時の不安も解消!様々なサービス
業務用3Dプリンターの導入にはコストや時間もかかる上、本当に使えるものなのか?心配になります。
キーエンスなら導入時の不安解消のため、さまざまなサービスを展開しております。
無料テスト出力
業務用3Dプリンターの実力を知る場合、一番効果的な方法は実際に造形し、その品質を確かめることでしょう。
テストデータをキーエンスに提供することで、造形にかかる時間、必要な材料量、樹脂の特性も無料で確認することができます。
お試しレンタル
レンタル機の貸出サービスも用意しています。
実機を使用することで、操作感や設置性、社内使用のビジョンが明確になるでしょう。
上記以外にも充実のサービス
上記以外にもサポート剤の効果実感できるショールーム展示、3Dプリンターのメリットをセミナーなど導入をサポートするサービスを用意しています。
もちろん、導入後もサポート体制が充実しています。
インクジェット方式を採用している業務用3Dプリンターはキーエンスが唯一のため、購入後のサポートもキーエンスが一括で対応しています。
さらに、樹脂や保守部品も在庫を用意しているため、当日出荷、最短で入手が可能です。
高精細3Dプリンタ アジリスタの導入事例を紹介
高精細3Dプリンタ アジリスタの導入事例です。
株式会社トヨタプロダクションエンジニアリング
トヨタプロダクションエンジニアリング(TPEC)は、トヨタ自動車のデジタルエンジニアリングを担当する子会社です。
3Dプリンタを導入する前は、製品設計の試作品検証において、外部試作を頼っていました。しかし、実物の検証が難しく、問題が発生した際の設計変更に手間と時間がかかりました。
業務効率化をもとめて3Dプリンタを導入した結果、手戻りが60%削減、設計リードタイムが15%短縮されました。具体的な試作品を使った実演により、設計変更が早い段階で行われるようになり、手戻りの削減に繋がりました。
キーエンス3Dプリンター導入の決め手は、高精度、サポート材処理の容易さ、オフィス設置性です。特に高精度な造形は、製品の検証や性能向上に必要であり、オフィス設置性は、即座に試作に取り組める点で役立ちました。
株式会社アルファ
株式会社アルファは、総合ロックメーカーとして、キー&キーレス商品をさまざまな分野に提供している会社です。
3Dプリンタは、製品の企画・開発時のデザイン確認、サンプル用として使用しています。
既存の熱溶融積層式3Dプリンタを使用していたが、キーエンスの3Dプリンターならではの利点の多さから、インクジェット方式のアジリスタを導入しました。
導入後の利点
・造形強度が高い造形物ができるため、ある程度の負荷には耐えられるように。
・積層ピッチが細かいため、より繊細な形状の確認にも使用可能。
・半透明の樹脂によって、ギアやレバーの動作を確認できるようになる。
・サポート材が水溶性のため、造形後の後処理が楽になる。
・水に強い樹脂を使うため、他3Dプリンターでは不可能だった漏水チェックが可能になる。
株式会社童夢
株式会社童夢は、自動車の開発・設計・製作を主として、関連事業にレーシング事業、展示用の製作受託等を実施しています。
キーエンスの3Dプリンターは、社内で開発用と社外向けの3Dプリンターサービスとして利用。1千万円以下、造形強度が強い、積層ピッチが細かいといった点で導入されました。
導入後、デザインや組み付けを確認したい時に気軽に試作でき、デザインの追及が可能になりました。さらに、突発的な仕様変更にも柔軟に対応可能となった点が評価されています。
株式会社キーエンスが提供する3Dプリンター アジリスタの機能・実績とキーエンスのサポート体制は、企業理念通り、業界初な点が多く存在しています。
導入事例にもありましたが、水溶性サポート材の使用による除去の容易さ、オフィスに設置できるサイズの取り扱いの良さ、キーエンスのサポート体制・レスポンスが総じて高い評価を得られていました。これらは、徹底したユーザーニーズを模索し続けた結果だと感じています。
業務用3Dプリンターの例としてアジリスタを紹介しましたが、導入を検討する場合には、用途に応じた3Dプリンターを導入することが大事です。
また、3Dプリンターの機能だけでなく、導入後のサポート体制も大事なことの一つとして検討する必要があるでしょう。
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