製造現場のニーズに応えるキーエンスの業務用3Dプリンターアジリスタの魅力とは?価格や特徴を紹介
2023/09/28
キーエンスの業務用3Dプリンター「アジリスタ」の魅力は、高精度かつ高靱性に優れている点が最大のポイントと言えるでしょう。また、キーエンスは世界で初めてとなる水溶性のサポート材の開発に成功しているため、お手入れが簡単に行えるという特徴もあります。
キーエンスの業務用3Dプリンターアジリスタの魅力
こちらでは、キーエンスの3Dプリンターであるアジリスタの魅力や強みについて、詳しくご紹介いたします。
高精細造形の実現
キーエンスのアジリスタは、ものづくりに携わる開発者のために作られた業務用3Dプリンターです。そのため、アジリスタは高精度かつ微細な部品の作成が必要とされる、さまざまな産業用途に適した3Dプリンターであると言えます。
また、キーエンスのアジリスタは、インクジェットヘッドから噴出した樹脂などの素材を紫外線で固めて積層する、インクジェット方式を採用しています。これにより、積層ピッチが15μmという高精細造形の実現を可能としています。
優れた靱性
キーエンスのアジリスタに使用される素材は、透明樹脂、100℃の高温に耐えられる耐熱性に優れた樹脂、低硬度シリコンゴム、高硬度シリコンゴムの4つの種類があります。
なお、キーエンスのアジリスタの樹脂素材は、アクリル材に少量のウレタン材を配合することにより、造形物に柔らかさを持たせています。これにより、ネジで締めても割れないほどの優れた靱性を実現しています。
水溶性のサポート材
キーエンスは世界で初めてとなる、水溶性のサポート材の開発に成功しています。そのため、キーエンスのアジリスタは、水に浸けておくだけで、造形を行う過程で用いられるサポート材の除去を簡単に行えます。
サポート材の除去にかかる手間を省けられて、複雑な形状をしたものでもしっかりとサポート材の除去が行えるという点は、他のメーカーにはないキーエンスならではの魅力であると言えるでしょう。
キーエンスアジリスタの価格は?製品代金以外の費用について
こちらでは、キーエンスのアジリスタを導入される際の価格と製品代金以外に必要となる費用について、まとめてご紹介いたします。
キーエンスのアジリスタの導入をご検討中の方は、ぜひ、参考にしてみてはいかがでしょうか。
アジリスタの本体価格とは?
オフィスなどでも手軽に利用できるサイズ感が人気のキーエンスのアジリスタの本体価格は、400~500万円ほどが目安とされているようです。
なお、3Dプリンターの本体価格には、500万円以下で購入できるものから500万円以上かかるものまで大きな差が存在しています。
そのため、3Dプリンターの導入をご検討中の方は、価格ではなく性能や用途、また、どのような素材でどのようなものを作りたいかなどといった、目的に合わせて、最適な3Dプリンターを導入されることをおすすめします。
業務用3Dプリンターで製品代以外にかかる費用
業務用3Dプリンターを導入される場合、本体だけを購入すれば良いというわけではありません。製品代金以外にも、さまざまな費用が必要となります。
なお、こちらでは、3Dプリンターを導入するにあたり、製品代金以外に必要となる諸費用について、詳しくご紹介いたします。
製品代金以外に必要となる費用①【保守料】
3Dプリンターを導入するにあたり、製品代金以外にも、保守料が必要となってきます。なお、保守料とは、購入した製品を長期間利用するために必要となる、消耗品の交換にかかる費用やメンテナンス費用のことを指します。
もちろん、保守契約を結ばないことも可能ですが、その場合、消耗品の交換にかかる費用などを全額負担しなければならないといったデメリットも存在するため、保守契約を結ぶか結ばないかはよく検討してください。
製品代金以外に必要となる費用②【材料費】
3Dプリンターを導入するにあたり、製品代金以外にも、材料費が必要となってきます。なお、材料費とは、3Dプリントする際に必要となる、フィラメント、粉末、液体樹脂などの材料の購入費用のこと、そして、造形を行う過程で用いられるサポート材の費用のことを指します。
なお、材料の種類や使用する量などによって、費用額は異なってきますが、材料費は製品代金などとは異なり、3Dプリンターを使用するかぎり、定期的な購入が必要となってくると覚えておくと良いでしょう。
製品代金以外に必要となる費用③【パソコン】
3Dプリンターを導入するにあたり、製品代金以外にも、パソコンの購入費用が必要となってきます。
3Dプリンターは、パソコンで編集した3Dデータから造形物を作成します。そのため、3Dデータの管理・編集を行うために必要な専用ソフトをインストールしたパソコンが必要不可欠です。
なお、3Dプリンターを使用するために必要となるパソコンのスペックはそれほど高くなくても良いため、お手持ちのパソコンで代用できる可能性もあります。そのため、既にパソコンをお持ちの方はスペックを確認してみることをおすすめします。
製品代金以外に必要となる費用④【月々にかかる電気代】
3Dプリンターを導入するにあたり、製品代金以外にも、月々にかかる電気代の支払いが必要となってきます。意外と忘れてしまいがちかもしれませんが、3Dプリンターは電力を必要とするため、長時間のプリント作業を行う場合などは毎月の電気代が増加する可能性があります。
製品代金以外に必要となる費用⑤【研修・受講料】
3Dプリンターを導入するにあたり、製品代金以外にも、導入する3Dプリンターの種類によっては、研修・講習などを受講しなければならない可能性があります。そのため、そちらの費用が必要となる可能性があるということを考慮しておくと良いでしょう。
なお、こちらは必ずしも必要であるというわけではないため、導入する3Dプリンターが研修・講習を受講する必要があるのかをしっかりとチェックされることをおすすめします。
キーエンスのアジリスタの活用事例を紹介
こちらでは、さまざまな産業業界でのキーエンスのアジリスタの活用事例をいくつかご紹介いたします。
自動車メーカーでの活用事例
とある自動車メーカーでは、図面よりも実体のある試作品を用いての検証を重ねることにより、整備の品質が向上すると考えて、キーエンスのアジリスタを導入しました。
その結果として、設計不具合による手戻りが60%減少しました。また、設計のリードタイムも15%削減されるなど、業務効率が向上したという嬉しい結果が得られています。
鍵メーカーでの活用事例
とある鍵メーカーでは、既存の他の3Dプリンターのリース契約が切れるのと同時にキーエンスのアジリスタを導入しました。
その成果は様々な点で出てきました。例えばギアやレバーの動作確認が行えるようになり、漏水チェックが行えます。デザインの細部まで確認が行え、またハンドルの握り心地の確認もできます。樹脂成形品の肉厚も確認でき、治具制作にも活用できます。これらの結果として開発期間をより短縮できるようになりました。実に多くの嬉しい結果が得られています。
造船メーカーでの活用事例
とある造船メーカーでは、船型の改良による燃費向上がやや手詰まりとなったことを背景にキーエンスのアジリスタの導入を検討し始めました。
なお、実際にキーエンスのアジリスタを導入した結果として、模型制作に費やされる所要時間・作業時間が減った、複雑な形状の模型を簡単に作成できるようになった、スケジュール変更に対応しやすくなった、といった嬉しい結果が得られています。
キーエンスのアジリスタの魅力として、高精細造形の実現、優れた靱性、世界初となる水溶性のサポート材などが挙げられます。なお、キーエンスのアジリスタを導入される場合、400~500万円ほどの本体と、材料費、パソコン代、月々にかかる電気代、研修・講習を受講する場合にかかる受講料などの諸費用が必要となることを考慮しておくと良いでしょう。
なお、3Dプリンターの導入をご検討中の方は、ぜひ、キーエンスのアジリスタを選択肢の1つに入れることをおすすめします。高精度かつ優れた靱性を持つ微細な部品の作成が行えるキーエンスのアジリスタを導入することで、アイディアを実現できるだけではなくさまざまな嬉しい結果をも得られることでしょう。