Formlabs社の優れた業務用3Dプリンターform2は生産終了?後継版のForm3+
2023/10/31
画像出典:Formlabs
Formlabs社の業務用3Dプリンターは、高精度と安定性で世界中から注目を集めています。「Form3+」は複雑なデザインや多彩な材料での造形に対応し、効率的なワークフローとリモート操作も可能です。プロフェッショナルに支持される創造性のツールですので、今後のために参考にしてください。
世界中で愛されるFormlabs社の業務用3Dプリンター
Formlabs社は、世界10拠点で業務を展開しており、2011年の設立以来、コラボレーションやチームワークを大切にしています。
Formlabs社の販売台数
累計プリンター販売台数は13万台以上、累計プリント点数は3億台以上という驚異的な実績を誇っています。医療研究や自動車、航空宇宙、そしてアパレルやフットウエェアデザインのような多様な分野で導入中です。
Formlabs社の3Dプリンタ―
光造形(SLA)
アート作品の製作から、製造業での試作、治具製作、小ロット量産まで多岐にわたる用途で使用されています。
SLS(粉末焼結積層造形)
金型不要での小ロット量産が主な用途です。これは、一定量以上の治具製作や、高強度のパーツを大量に製作する際に最適なためです。
Formlabs社の業務用3Dプリンター「form2」とは?
「Form2」は、Formlabs社の代表的な業務用3Dプリンターで、その高い品質と安定性が特徴です。この3Dプリンターは、SLA技術を基に250mWのレーザーを使用し、非常に高い精度での造形が可能です。
実際に、全世界で2,500万個以上の造形が成功し、90%以上のユーザーが満足しています。
様々な材料に対応
スタンダードレジンだけでなく、耐久性や柔軟性を持つエンジニアリングレジンやジュエリー鋳造用のキャスタブルレジンなど、多様な材料での造形が可能です。
造形サイズ
最大で145×145×175mmと、多数のオブジェクトを同時に造形することが可能です。
オプションが豊富
オプションで利用できる二次硬化装置の「Form Cure」や自動洗浄装置の「Form Wash」を組み合わせることで、さらに高度な造形が可能です。
操作面では、タッチパネルやWi-Fi、LAN接続を活用し、PCやスマートフォンからも簡単に操作できるユーザビリティーが高い設計となっています。
2023年に廃盤が決定
高性能モデルとして注目されていたForm2でしたが、2023年に廃盤が決定しました。2023年1月からForm2の製造販売、およびメンテナンスサポートが終了します。
その代わり、より高い精度とユーザビリティーをもつ「Form3+」が、後継モデルとして市場に登場しました。Form2と完全な互換性はありませんが、カートリッジやビルドプラットフォームはそのまま流用が可能です。
form2の後継版「Form3+」とは?
業務用3Dプリンターとして名高いForm3+は、さまざまな理由から人気を博しています。
高い精度と安定性
Form3+は、高い精度や強度を持ちつつ、複雑な形状や微細な表現も安定して実現できます。また、24時間365日の安定した運用が可能で、業界最高水準の技術と直感的な操作性により、初心者でも簡単に取り扱えます。
例えば、光造形の精度はレジンの温度に依存しますが、Form3+では加熱システムが改善され、レジン近くで正確な温度計測が可能です。そのため、気温の影響を受けず、迅速かつ一貫して造形を開始できるようになりました。
Form2からのレベルアップ
Form2では各層でレジンのタンクに造形物を押しつけ、引き剥がす動作が発生していましたが、Form3+のLFSテクノロジーの導入により不要となりました。
この変更により、積層の変形が大幅に減少し、滑らかな表面の造形が実現しています。
さらに、引き剥がす力への耐久性が不要になった分、サポート材が細く、取り外しやすくなりました。Form3のレジンタンク底面には特別なフィルムが使用されています。このフィルムの特性を活用することで、反りや変形を最小限に抑え、プリントの品質やプリンターの安定性が大幅に向上しました。
ユーザーサポートが充実
オンラインのDashboardでは、プリンターや材料の残量、消耗品の状態、そしてチームの管理画面を直感的に操作することが可能です。リモート機能も追加されたため、プリンターの前にいなくても造形できるようになり、活用シーンが大幅に増えています。
Formlabs社の業務用3Dプリンターは、世界中で高い評価を受け、多様な分野で活用されています。代表モデルであるForm3+は、高精度と優れた安定性を兼ね備え、複雑な形状や微細なデザインの実現が可能です。
さらに、多彩な材料での造形が可能で、耐久性や柔軟性を求めるプロジェクトにも対応します。
業務用3Dプリンター メディア厳選おすすめメーカー3選では、現状のプリンターで満足できない方へ向けて、より高精密な3Dプリンターをご紹介しています。是非参考にしてみてください。